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2026.05.27 更新: 2026.07.22

仕事のことを考えすぎて寝れない時の対処法|頭の中の反省会を止めたい夜に

布団に入ると仕事のことが浮かぶ夜に、思考ループから少し離れるための考え方、今すぐできる対処法、Nemuriftでできることをまとめる記事です。

「あの返事でよかっただろうか」「明日の資料が終わっていない」「また同じミスをしたらどうしよう」。

昼間は目の前の作業に追われていたのに、布団に入って静かになると、仕事のことばかり浮かんでくる。

仕事はもう終わっているのに、頭の中だけ残業しているようでつらいですよね。

こういう夜は、仕事のことを無理に忘れようとするより、「明日また考えられる状態」を作ってから、別のことへ注意を移すほうが楽になることがあります。

この記事では、仕事のことが夜に浮かびやすい理由、今すぐできる対処法、明日の自分に預けるメモの書き方、そして考え事から離れる方法を紹介します。

※本記事は一般的な情報であり、診断や治療に代わるものではありません。不眠が続く場合や日中の生活に支障がある場合は、医療機関へ相談してください。

仕事のことが夜に浮かぶ理由

仕事で嫌だったことや心配なことを、何度も頭の中で繰り返す状態は「仕事関連反すう」と呼ばれます。

たとえば、次のような考え事です。

  • 上司との会話を何度も思い返す
  • 今日のミスを繰り返し責める
  • 終わっていない仕事を忘れないように考え続ける
  • 明日起きるかもしれない失敗を先回りして心配する

こうした考え事は、答えが出ないまま同じところを回りやすくなります。

働く成人719人を対象にした研究では、嫌だったことや腹立たしかったことを感情と一緒に繰り返す「感情的反すう」は、睡眠の悪さや疲労と関連していました。1

一方で、仕事について考えることがすべて悪いわけではありません。同じ研究では、解決方法を落ち着いて考える「問題解決的思考」は、感情的反すうと同じような結果にはなりませんでした。1

また、59人の従業員を12週間追った日誌研究では、週末に残った未完了タスクが多いほど、感情的反すうを介して睡眠の問題が増える傾向が示されています。2

大切なのは、「仕事のことを一切考えないようにしなきゃ」と頑張ることではありません。

終わっていない仕事を明日できる小さな行動に変えて、今夜はいったん区切ることです。

  • 感情を伴う反省会を続けない
  • 未完了の仕事を、明日できる具体的な一歩に変える
  • その一歩を頭の外に記録して、今夜は保留にする

ただし、仕事の反すうだけが不眠の原因とは限りません。勤務時間、生活リズム、体調、薬、カフェインなど、ほかの要因が関わることもあります。

寝る前に考え事が増えやすいパターン

仕事の考え事が長引きやすいパターンを、もう少し具体的に見てみましょう。

会話を何度も再生する

「別の言い方をすればよかった」「怒らせたかもしれない」と、上司や同僚との会話を何度も再生するパターンです。

夜は相手に確認できないため、いくら考えても答えは決まりません。それでも答えを探そうとして、頭の中の反省会だけが続いてしまいます。

明日の仕事を頭の中だけで管理する

「忘れないように考えておこう」とすると、寝る直前までタスクを覚えておく必要があります。

特に「資料をどうにかする」「明日の会議を頑張る」のように、次に何をするかが曖昧だと、どこまで考えれば終わりなのか決めにくくなります。

眠れたかを何度も確認する

「もう何時だろう」「あと何時間眠れるだろう」と何度も確認すると、今度は眠ること自体が新しい仕事になります。

仕事の心配に「早く眠らなきゃ」という焦りまで加わると、さらに目が冴えてしまうことがあります。

布団の中で仕事を再開する

少しだけのつもりで、メールや仕事のチャットを開いてしまうこともありますよね。

返信しなくても、新しい用件が目に入ると、そこからまた考え事が始まります。布団の中では、できるだけ仕事の情報を増やさないほうが切り替えやすくなります。

今すぐできる対処法

今夜の目標は、仕事の問題をすべて解決することではありません。

明日の自分が仕事を再開できる状態を作ったら、今夜の仕事は終わりにします。

まずは、次の順番で試してみてください。

  1. 時計と仕事の通知を見えない状態にする
  2. 気になる仕事を一度だけ紙に書く
  3. それぞれに「次の一歩」をひとつだけ決める
  4. メモを閉じて、仕事と関係のない静かな行動へ移る

考え事を書き出すことについては、興味深い研究があります。

健康な18〜30歳の57人を対象にした実験では、眠る前に5分間「今後やること」を書いた人たちは、「すでに終えたこと」を書いた人たちより早く寝つきました。また、やることを具体的に書いた人ほど、早く寝つく傾向がありました。3

もちろん、これは57人を対象にした一晩の実験です。書けば必ず眠れるという意味ではありません。

それでも、頭の中だけで仕事を抱え続けるより、紙に預けてみる方法は今夜から簡単に試せます。

明日の自分に預けるメモの書き方

メモには、長い反省文を書く必要はありません。

明日の自分が迷わず仕事を始められるように、「再開する場所」を残しておきます。

書くことは、次の3つだけで十分です。

  1. 気になっていること:未完了の仕事や心配を一行で書く
  2. 次の一歩:明日、最初に手を動かす行動を書く
  3. 着手する時:始業後、昼休み前など、思い出すタイミングを書く

たとえば、次のように書きます。

気になっていること:会議資料の数字に自信がない

次の一歩:売上表の4月列を元データと照合する

着手する時:明日、PCを開いたら最初に10分確認する

「会議資料を完成させる」だけでは、明日どこから始めるかをもう一度考える必要があります。

「4月列を元データと照合する」まで書いておけば、明日はそこから手を動かせます。

人間関係が気になる時は、「実際に起きたこと」と「自分の想像」を分けてみます。

事実:今日の説明で相手がしばらく黙った

推測:怒らせたかもしれない

明日の一歩:午前中に、説明が足りたか短く確認する

相手がどう感じたかは、今夜ひとりで考えても確定できません。

「怒らせた」と決めつけず、明日確認できる行動だけを書いておきます。

書く時間は5分ほどで大丈夫です。

きれいな文章にしたり、完璧な計画を作ったりする必要はありません。メモ作りが新しい仕事になりそうなら、気になることを一行だけ書いて閉じましょう。

眠る直前は「解決」より「切り替え」

メモを書いても、すぐに仕事のことが消えるとは限りません。

そんな時は、「考えないようにしなきゃ」と頑張るより、仕事とは関係のないイメージへ注意を移します。

不眠のある41人を対象にした実験では、眠る前に具体的なイメージを思い浮かべた人たちは、何も指示されなかった人たちより、自己申告による寝つくまでの時間が短くなりました。また、寝る前の考え事も不快に感じにくくなりました。4

たとえば、静かな海辺を歩く場面、雲がゆっくり流れる様子、棚に器を一つずつ並べる場面などです。

はっきり映像化できなくても問題ありません。「なんとなく海っぽい」「白い雲がある」くらいで十分です。

また仕事のことを考えていると気づいたら、「これはメモに書いたから、明日で大丈夫」と確認して、もう一度イメージへ戻ります。

それでも長く目が冴えて、布団の中で焦りが強くなってきたら、いったん寝床を離れる方法もあります。

暗めで安全な場所で静かに過ごし、眠気が戻ってきたらもう一度布団へ入ります。これは、不眠の認知行動療法(CBT-I)に含まれる刺激コントロールという考え方です。8

転倒しやすい方や、医師から夜間の行動について指示を受けている方は、その指示を優先してください。

認知シャッフル睡眠法を使う

ひとつの場面を思い浮かべていると、いつの間にか仕事のストーリーへ戻ってしまうこともあります。

そんな夜に試しやすい方法のひとつが、認知シャッフル睡眠法です。

やり方はシンプルです。

「りんご」「雲」「コップ」「きりん」のように、意味のつながらない単語を順番に短くイメージします。

「りんごをきりんが食べている」のような物語にはせず、ひとつをぼんやり思い浮かべたら、すぐ次の単語へ移ります。

この方法が狙っているのは、仕事について筋道を立てて考える状態から、関係のないイメージへ注意を移すことです。

入眠前の考え事をまとめたレビュー研究でも、眠りに入る時には、複雑な思考が弱まり、感覚的で断片的なイメージが現れやすいことが整理されています。6

ただし、認知シャッフルそのものの研究はまだ多くありません。7, 8

必ず眠れる方法ではなく、仕事の反省会から少し離れるための選択肢として試してみてください。

詳しい手順や、うまくいかない時のコツは、認知シャッフル睡眠法のやり方で紹介しています。

Nemuriftでできること

Nemuriftは、認知シャッフル睡眠法を音声で行いやすくする入眠サポートアプリです。

認知シャッフルは自分だけでもできます。けれど、眠りたい時に「次は何の単語にしよう」と考え続けるのは、意外と大変です。

Nemuriftでは、認知シャッフルに使いやすい単語が一定の間隔で読み上げられます。自分で単語を探さなくてよいので、聞こえたものをぼんやりイメージするだけで始められます。

  • 認知シャッフルに使いやすい720単語を収録
  • 単語の読み上げ間隔を8〜15秒で調整
  • 環境音を単語音声と一緒に再生
  • 就寝時刻の通知と最大8時間のタイマーに対応

仕事のことが頭から離れない夜は、まず気になることを紙に書いて、メモを閉じます。そのあとにNemuriftを小さな音量で流す、という順番がおすすめです。

メモで明日の自分へ仕事を預けて、単語音声で仕事とは関係のないイメージへ注意を移します。

自分で頑張って眠るというより、眠る前の流れを切り替えるために使うイメージです。

Nemuriftは医療行為や睡眠薬の代わりを目的としたものではありません。不眠が長く続く場合は、医療機関への相談も検討してください。

Nemuriftのダウンロードはこちら

何日も続くときは相談も選択肢

一晩うまく眠れなかっただけで、すべてが崩れるわけではありません。

けれど、仕事のことを考えて眠れない夜が何日も続くと、「また今日も眠れないかもしれない」という不安まで増えてきます。

この記事で紹介したメモやイメージ法は、今夜の考え事から少し離れるための方法です。仕事量、長時間労働、ハラスメント、人間関係など、負担の原因そのものを解決する方法ではありません。

仕事の反すうと睡眠問題がある教師128人を対象にした研究では、回復の仕方や反すう、睡眠への過度な努力などを扱う6回のオンラインプログラムにより、待機していたグループより不眠の重症度が改善しました。5

眠れない状態が続く時は、今夜だけの対処法に加えて、仕事から離れる時間の作り方や、睡眠への向き合い方を継続的に見直すことも大切です。

慢性的な不眠には、不眠の認知行動療法(CBT-I)が推奨される治療のひとつです。8

眠れない状態が続く、日中の集中力や仕事に支障が出る、強い不安や気分の落ち込みがある、いびきや呼吸停止を指摘される場合は、早めに医師へ相談してください。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、睡眠の不調や休養感の低下があり、生活習慣を見直しても改善しない場合には、医師へ相談することが勧められています。9

よくある質問

Q1. 考えないようにしても、仕事が浮かんできます

仕事のことが浮かぶのは自然なことです。浮かんだことを失敗だと考えなくて大丈夫です。

気づいたらメモへ一行書き、仕事と関係のないイメージへ戻ります。何度戻っても問題ありません。

Q2. メモはスマホでもいいですか?

書き出しの実験で使われたのは、紙とペンです。3

スマホを開くと仕事の通知や別の情報を見てしまう人は、紙のほうが向いています。スマホを使う場合は通知を切り、メモ以外を開かず、数分で閉じるのがおすすめです。

Q3. 反省しないと、同じ失敗を繰り返しそうで不安です

反省をやめる必要はありません。反省する時間を、夜から明るい時間へ移します。

今夜は「起きたこと」「自分の推測」「明日の一歩」だけを書いておきます。睡眠を削って考え続けることと、改善のために落ち着いて振り返ることは別です。

Q4. 明日の仕事が本当に間に合わない場合はどうしますか?

まず、今夜対応する必要があるのか、明日の勤務時間でよいのかを一度だけ判断します。

今夜どうしても必要なら、どこまで終えたらやめるかと、作業する時間を先に決めます。明日でよいなら、最初の一歩と始める時刻を書いて終了します。

毎晩仕事が睡眠時間へ入り込む場合は、入眠法だけでなく、業務量や期限を調整できないか考えることも必要です。

Q5. 認知シャッフルで余計に頭を使いませんか?

自分で単語を考えることが作業になり、かえって目が冴える人もいます。

その場合は、音声で単語を聞く、ひとつの穏やかな場面を思い浮かべる、認知シャッフルをいったんやめるなど、負担の少ない方法を選んでください。

Q6. 一晩眠れなければ、すぐ受診すべきですか?

一時的に寝つけない夜はあります。一晩だけで、すぐに不眠症というわけではありません。

ただし、眠れない状態が続く、日中の生活に影響する、気分の落ち込みや強い不安がある、呼吸の異常を指摘された、といった場合は、期間だけで判断せず医療機関へ相談してください。9

参考文献・引用リンク

  • [1] Querstret D, Cropley M. Exploring the relationship between work-related rumination, sleep quality, and work-related fatigue. Journal of Occupational Health Psychology. 2012;17(3):341–353. DOI

  • [2] Syrek CJ, Weigelt O, Peifer C, Antoni CH. Zeigarnik's sleepless nights: How unfinished tasks at the end of the week impair employee sleep on the weekend through rumination. Journal of Occupational Health Psychology. 2017;22(2):225–238. DOI

  • [3] Scullin MK, Krueger ML, Ballard HK, Pruett N, Bliwise DL. The effects of bedtime writing on difficulty falling asleep: A polysomnographic study comparing to-do lists and completed activity lists. Journal of Experimental Psychology: General. 2018;147(1):139–146. DOI

  • [4] Harvey AG, Payne S. The management of unwanted pre-sleep thoughts in insomnia: distraction with imagery versus general distraction. Behaviour Research and Therapy. 2002;40(3):267–277. DOI

  • [5] Ebert DD, Berking M, Thiart H, et al. Restoring depleted resources: Efficacy and mechanisms of change of an internet-based unguided recovery training for better sleep and psychological detachment from work. Health Psychology. 2015;34(S):1240–1251. DOI

  • [6] Lemyre A, Belzile F, Landry M, Bastien CH, Beaudoin LP. Pre-sleep cognitive activity in adults: A systematic review. Sleep Medicine Reviews. 2020;50:101253. DOI

  • [7] Beaudoin LP. A design-based approach to sleep-onset and insomnia: Super-somnolent mentation, the cognitive shuffle and serial diverse imagining. 2014. PDF

  • [8] Edinger JD, Arnedt JT, Bertisch SM, et al. Behavioral and psychological treatments for chronic insomnia disorder in adults: an American Academy of Sleep Medicine clinical practice guideline. Journal of Clinical Sleep Medicine. 2021;17(2):255–262. DOI

  • [9] 厚生労働省. 健康づくりのための睡眠ガイド2023. 睡眠対策