布団に入ったのに、なかなか眠れない。部屋の暑さや物音が気になったり、明日の予定を考え続けてしまったり。「早く寝なきゃ」と思いながら、スマートフォンで対処法を探しているうちにYouTubeやTikTokを見る…。

そんな寝付きが悪い夜に今すぐ試せる方法を、温度・光・音・頭周りの暑さ・考え事の5つに分けて紹介します。手元のものでできることから始め、しっかりと眠れる環境を整えたくなった場合の道具も紹介します。

この記事で紹介する方法はすべて以下の条件に合致するものをご紹介しています。

  • 睡眠研究で一定の効果が見込まれるもの
  • 今すぐに試せるもの

運動習慣をつくるなど、継続的な習慣形成が必要なものはこの記事では扱いません。無理なく試せる方法を選んでください。

この記事は睡眠アプリ「Nemurift」の運営メディアが制作しています。

寝付きが悪い今夜は、気になることから対策を一つ選ぼう

今、一番気になっていることは何でしょうか。近いものを選ぶと、具体的な手順へ進めます。

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今の状況 今夜試すこと 毎晩使いやすく整えるなら
部屋や布団の中が暑い・寒い 冷房と手持ちの寝具を調整する 季節と体感に合う掛け布団
光や画面が気になる 照明やスマートフォンの光を減らす 光を遮り、目元も温められるアイマスク
生活音や機械音が気になる 止められる音源を止める 就寝用の耳栓
頭周りが暑く感じる 用途の合う冷却具があれば活用する 就寝用の冷却枕
考え事が止まらない 認知シャッフル睡眠法を試す Nemuriftの音声

今回ご紹介する方法を全て行う必要はありません。

今夜試すことでは道具がなくても今すぐできるものを厳選したのでできる調整から始めましょう。

寝付きの悪さが続いてつらい、仕事や日中の生活に支障がある場合は、医療機関への相談についても確認してください。

寝付きが悪い夜に今すぐできる5つの対策

1.部屋や布団の中が暑い・寒いなら、温度を調整する

背中が汗ばむ、布団をかけると暑い、反対に冷房の風が寒い。

そんなときは、エアコンと寝具を合わせて調整してみましょう。

今すぐできること

  1. エアコンの温度を26度に設定する。
  2. エアコンの設定で風向きを直接体に当たらないように調整する。
  3. 暑ければ掛け物や衣類を一枚減らしたり、お腹から上を出す。
  4. 寒ければ掛け物や衣類を一枚足すか、掛け物で体を足先から首までくるむ。

温度環境と睡眠の研究(2014年)によると、23℃・26℃・30℃を比較し、その服装と寝具の条件では26℃より23℃や30℃で寝付くまでの時間が長くなりました。ただし、26℃が全員の正解という意味ではありません。研究で測る室温とエアコンの設定温度も異なります。

ですが、1つの目安としては使える指標です。

今後も快適にするなら

毎晩、暑くて布団をはいだり、寒くなってかけ直したりしているなら、掛け布団が季節に合っているかを見直してみましょう。暑さが気になる時期には、薄手の肌掛けなども選択肢です。

厚さ、素材、洗いやすさを確認して、今の寝室で使いやすいものを選んでください。

2.寝る環境が明るいなら【目に入る光】を減らす

就寝前の露光量、つまり目や体で浴びる光が睡眠に影響することは、厚生労働省の睡眠ガイドでも取り上げられています。健康づくりのための睡眠ガイド2023

部屋の照明、布団の中で見るスマートフォン、カーテンの隙間から入る街灯の明かり。

夜でも街に明かりがあふれる現代。意識して光をシャットアウトしない限り真っ暗な環境で寝るのはなかなか難しいでしょう。

どんな環境でも今すぐに試せるものとして、まずは目から入る光を減らしてみましょう。

いますぐできること

  1. 寝室の照明を暗くする。
  2. スマートフォンの通知設定を見直し、画面を伏せる。
  3. カーテンやドアを閉め、外から入る光を減らす。
  4. タオルを目にかける

部屋の明かり、カーテン・ドアを閉めることで外から部屋に入る光を減らします。その後、スマートフォンを伏せて置くことで通知の突発的な光を抑えます。

最後にお風呂に入ったときに使うボディタオルのような、乾いたタオルを目元へ軽く当てることで、アイマスクを持っていなくても目に入る光を限りなくゼロにすることができます。鼻や口を覆ったり、目を強く押したりしないでください。

今後も快適にするなら

「タオルを目にかけてもずれちゃう…」 「どうせなら目の疲れも取りたい」

そんな場合は、遮光と温める効果を兼ねるホットアイマスクを使うことをおすすめします。

目元の温熱を調べた研究では、睡眠に悩む38人が温まるマスクと温まらないマスクを各7夜使い、最終夜に測った寝付くまでの時間は、温熱条件で平均約8.5分短くなりました。一方、本人が感じた入眠時間には明確な差がありませんでした。初回から同じ効果が出ると示した研究ではなく、花王が研究費を提供し、同社の研究者も参加しています。目元の温熱と入眠の研究(2022年)

ホットアイマスクを選ぶときは光の漏れがないかやフィット感が大切になりますが、おすすめは蒸気でホットアイマスクから試すのがおすすめです。 価格も安く、使い捨てのため衛生的で、どんな顔の形の方でも比較的フィットします。

3.音が気になるなら、止められる音を減らす

なんだか頭が冴えてしまって眠れない夜は、小さな音がいつもより気になって。一度気になると余計に気になって眠れない日がありますよね。 音の発生源をみつけて1つ1つ、耳障りな音を減らしていきましょう。

今すぐできること

  1. 部屋の扉や窓が閉まっていなければ閉じましょう。
  2. スマートフォンをマナーモードにして通知音や振動を止めましょう。
  3. 部屋にパソコンなどの電子機器がある場合、電気が流れる際に鳴るノイズが耳障りな場合もあります。

冷房など必要な設備まで止める必要はありません。あくまで余計な耳障りな音を消していきましょう。

今後も快適にするなら

寝室が道路に面していて、道路の交通量が多くて夜に車が通る音がする。部屋の壁が薄くて隣の部屋の音がするなど、どうしようも無い音の発生源がある場合には就寝用の耳栓がおすすめです。

横向きで寝たときに圧迫感がないか、耳のサイズに合うか、手入れしやすいかを確認すると選びやすくなります。

健康な成人25人を対象にした実験では、耳栓が環境騒音による睡眠への影響を軽減した実験データもあります。ただし、入眠時間が有意に短くなった結果ではありません。耳栓は、音が気になる人の睡眠環境を整える道具として考えてください。環境騒音と耳栓の研究(2026年)

4.入眠に時間がかかるなら氷枕を試す。

入眠には体の深部体温を下げることが重要です。効果的に深部体温を下げる方法の1つに氷枕があります。

今すぐできること

手元に身体の冷却に使える保冷具があれば、用途表示を確認してから乾いたタオルで包み、就寝前に短時間使ってみましょう。肌に直接当てず、同じ場所へ長時間当て続けないことが大切です。痛い、しびれる、冷たすぎると感じたら外してください。就寝用ではない保冷具は、眠る前に片付けます。東京都の保冷剤に関する案内

私自身、氷枕や保冷剤を使って効果を感じています。保冷剤は食品用の大きめのものを、タオルで4重くらいに包んでいます。

※これは筆者個人の体験です。

食品用保冷剤は製品によって用途や冷却温度が異なるため、同じ巻き方をすれば誰でも安全に使える、という手順ではありません。

今後も快適にするなら

睡眠中にも使う場合は、就寝用として使用方法が明記された冷却枕を選びましょう。冷やす時間、タオルの巻き方、結露への対応を確認して使います。例えばアイスノンソフトは、夏の就寝時の使用と、タオルを巻く方法が案内されています。メーカーの使用方法

寝付きへの研究もあります。入眠に30分以上かかる大学生7人が、表面温度16℃の氷水枕と26℃の水枕を使った研究では、16℃の条件で寝付くまでの時間が短くなりました。小規模な研究であり、食品用保冷剤やすべての市販品に同じ効果があるとはいえません。冷たい水枕と睡眠の研究(2007年)

5.考え事が止まらないなら、認知シャッフル睡眠法を試す

「明日の仕事は大丈夫かな」「あのとき、別の言い方をすればよかった」。身体は休みたいのに考えが次々と浮かんで眠れないときは、関連性の薄いものを一定間隔で思い浮かべる睡眠法、認知シャッフル睡眠法を試してみましょう。

認知シャッフルは、脈絡のないものを順番にイメージする方法です。

認知シャッフルのやり方

  1. 楽な姿勢で目を閉じます。
  2. 「りんご」など、身近なものを一つ思い浮かべます。
  3. 形や色を軽くイメージしたら、「傘」「船」など関係のないものへ移ります。
  4. 物語につなげず、一つずつ別のものを思い浮かべます。

鮮明な映像を作ったり、上手に単語を選んだりする必要はありません。難しく感じる、かえって目がさえる場合は、無理に続けなくて大丈夫です。こうすることで、日々の悩みや不安が寝る前に頭の中でぐるぐるするのを防ぎ、入眠に一定のプラスの効果が発揮されます。

認知シャッフル睡眠法に関する2016年の学会発表では、大学生154人を対象に、単語音声を使う方法などを比較し、睡眠の質や寝る前の覚醒感について開始前からの改善が報告されました。ただし、学会抄録による予備的な報告で、今夜の即効性やNemurift自体の効果を実証したものではありません。認知シャッフルに関連する研究報告(SLEEP 2016、抄録0585)

認知シャッフルのやり方は非常にシンプルですが、これを就寝時に意識的に行うのはなかなか難しいことではあります。

そこでおすすめなのがアプリを使って、次々読み上げられる単語を頭の中でイメージする認知シャッフルのやり方です。

Nemuriftは、認知シャッフルの単語音声と睡眠タイマーを備えたアプリです。再生を始めたら画面を閉じ、聞こえてきた単語を一つずつ思い浮かべながら目を閉じます。自分で「次はどんな単語にしよう」と考える必要がないため、今すぐ実践したい人におすすめです。

→ Nemuriftで認知シャッフルを試す(iPhone版)

→ Nemuriftで認知シャッフルを試す(Android版)

寝付きが悪くなる主な原因

寝付きの悪さには、複数の要因が重なることがあります。自分に当てはまりそうなものを、後日振り返る手がかりにしてください。

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要因 振り返るポイント
ストレスや心配事 布団に入ると仕事や明日の予定を考え続けていないか
寝室の環境 光・音・暑さ・寒さが気になっていないか
生活リズム 起床時刻が大きくずれたり、昼寝が長くなったりしていないか
飲み物や嗜好品 夕方以降のカフェインや寝酒が習慣になっていないか
身体の不調や薬の影響 痛みやかゆみがある、薬を変えてから眠りが変わった、といったことがないか

ここに当てはまるだけで原因を確定できるわけではありません。薬との関係が気になる場合も、自分で服用を中断せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。厚生労働省「不眠症」

寝付きの悪さを繰り返すなら、日中の習慣も見直そう

今夜の環境を整えることに加えて、日中の過ごし方も少しずつ振り返ってみましょう。

  • 起床時刻を大きくずらさない。 休日を含め、続けやすい起床時刻を決めます。
  • 朝に光を浴びる。 起きたらカーテンを開け、無理のない範囲で外の光に触れる時間を作ります。
  • 日中に身体を動かす。 散歩など、自分の体調に合った活動を続けるところから始めます。
  • カフェインの量と時間を確認する。 コーヒーだけでなく、お茶やエナジードリンクも振り返ります。

眠るためのお酒は、途中で目が覚めるなど睡眠の質に影響するため、対策として勧められません。厚生労働省「快眠と生活習慣」

運動習慣を作るなら、今日できたかどうかだけで判断せず、生活に取り入れやすい方法を選びましょう。

寝付きの悪さが続く・日中に支障があるときは医療機関へ相談を

自分で対処するだけでは難しい場合もある

寝付きの悪さが繰り返し起こってつらい、日中に集中できない、疲れや眠気で生活に支障がある。こうした場合は、セルフケアを増やすことだけで解決しようとせず、医療機関へ相談してください。

不眠は、夜の睡眠だけでなく日中の状態も含めて評価されます。記事の対策をすべて試し終えるまで、相談を待つ必要はありません。厚生労働省「不眠症」

まずは、かかりつけ医に「寝付けないこと」と「日中に困っていること」を伝えてみましょう。睡眠を専門に扱う医療機関を探す場合は、日本睡眠学会の一覧も参考になります。

受診時には、普段の就寝・起床時刻、いつから困っているか、飲んでいる薬やカフェインについて簡単なメモがあると、相談の内容を伝えやすくなります。

→ 日本睡眠学会の専門医・専門医療機関を確認する

寝付きが悪いときによくある質問

寝付くまで何分かかると「寝付きが悪い」のでしょうか?

入眠までの時間だけで、不眠症かどうかを判断することはできません。眠れない夜がどのくらい続いているか、本人の苦痛や日中への影響も大切です。毎晩分数を測って焦るより、困っていることを医師に伝えてください。厚生労働省「不眠症」

寝付きが悪いとき、スマートフォンを使ってもよいですか?

動画や検索を続けていると、画面の光を浴びる時間や、気になる情報に触れる時間が長くなります。寝る準備ができたら画面を見るのを終えましょう。健康づくりのための睡眠ガイド2023

音声を使う場合は、先に再生やタイマーを設定し、画面を閉じて休む方法があります。音そのものが気になるときは、止めて静かに過ごしてください。

頭を冷やすと、誰でも寝付きやすくなりますか?

全員に効果があるとは分かっていません。冷たい水枕で入眠時間が短くなった小規模研究はありますが、頭周りの暑さが気にならない人まで冷やす必要はありません。使う場合は用途の合う製品を選び、説明書に従ってください。冷たい水枕と睡眠の研究

毎晩寝付きが悪い場合は、生活習慣を変えれば治りますか?

生活習慣を整えることは役立ちますが、それだけでは改善しない場合もあります。慢性不眠には、不眠症の認知行動療法「CBT-I」などの治療があります。つらさが続く場合は、医療機関で相談しましょう。AASMの診療ガイドライン

今夜は、一番気になる対策を一つ試そう

寝付きが悪い今夜は、まず「何が気になっているか」から選んでみてください。

暑さや寒さがあれば、冷房と寝具を調整する。光や音が気になれば、変えられるものを一つ減らす。考え事が続くなら、関係のないものを思い浮かべる認知シャッフルも選択肢になります。

単語を自分で考える手間を減らして試したい方は、Nemuriftの音声を使えます。再生を始めたら画面を閉じ、楽な姿勢で休んでみましょう。

→ Nemuriftで認知シャッフルを試す(iPhone版)

寝付きの悪さが続いてつらい場合や、日中の生活に支障がある場合は、医療機関への相談も選んでください。